寝起き時に動悸がありますか?
動悸といっしょに、手足のしびれや息苦しい感じもありますか?
体の異常事態に驚かれて不安にかられているかもしれません。
寝起き時にそのような症状があらわれる原因はなんでしょうか?
また、どうしたら少しでも体が楽になるのでしょうか?
いくつかヒントになりそうな情報をお伝えします。
寝起き時に動悸、しびれ、息苦しい感じがする
朝、寝起き時に動悸があらわれる場合があります。
さらに、手のしびれ、冷や汗、息苦しい、胸痛などの症状も伴う場合があります。
急に心臓が激しくドキドキしたり、息をすることがしづらくなると、
自分の体は大丈夫か?と、ものすごい不安感がこみあげてくるかもしれません。
中には、このまま死んでしまうのかとも思ってしまう人もいるでしょう。
体に命の危険につながるような異常な不調があらわれれば、そんなふうに思ってしまうのも無理もありません。
そのような症状があらわれているために、夜中に突然目が覚めてしまうこともあるでしょう。
また、朝の寝起きだけでなく、昼寝をした後の寝起きにも同じような症状があらわれて苦しんでいる人もいます。
たまたま仕事や家事が忙しくて、寝不足ぎみになり体の疲れが抜けきらないことの影響や、たくさん飲酒をしてアルコールの作用のためにに
そのような症状がたまたま生じたのなら、一時的なものなのでそんなに心配はいらないのですが
そうでない場合は何かの病気が隠れているという可能性も考えたほうがよいかもしれません。
寝起き時の動悸などの症状があらわれる原因とは?
では、寝起き時に動悸、しびれ、息苦しいなどの不安な症状があらわれる原因はなんでしょうか?
次に考えられる原因をあげてみましょう。
一時的に心臓の脈の動きがおかしくなった(一過性
不整脈)
一時的に心臓の脈の動きがおかしくなったとき、前述のような症状があらわれることがあるそうです。
心臓の脈の動きがおかしくなるとは、脈の打ち方が速くなったり、遅くなったり、ときどき飛んだり、不規則な動きをすることです。
このような異常な動きをすることを不整脈とよばれています。
不整脈と聞くと、重篤な心臓の病気にかかってしまったんだと思ってしまう人もいるかもしれませんが、
特に問題はない不整脈もあるそうです。というか、健康な人でも実は一日のうちで数回不整脈になっているそうです。
でも、心臓の動きがおかしくなったと強く意識してしまうとその不安感が引き金となって、やがて過呼吸になり、動悸、息苦しい、手足のしびれという症状につながってくる場合も少なくないようです。
なお、突然強い動機がする、意識が遠のくような感じがするなどの症状がおこる場合は、緊急な医療処置が必要になりますので注意が必要です。
一時的に脳の一部の血流が悪くなった(一過性脳虚血発作)
一時的に脳の一部の血流が悪くなったときも、前述のような症状があらわれることがあるそうです。
脳の一部の血流が悪くなると、体にさまざまな異常な症状があらわれます。
体の片側の手足や顔を動かしづらくなった、片側の手足や顔にしびれたような感じがある、今までと比べて言葉がでなくなったり、ろれつが回らなくなったなどの症状があらわれることが特徴です。
これらの症状があらわれても一時的なものなので、一瞬「あれ、おかしいな」と思っても気のせいかなと流してしまう場合が多いそうです。
しかし、放っておくと脳梗塞という命が危険になる病気になる確率が高くなりますので、こちらも注意が必要です。
甲状腺の機能が異常になった(バゼドウ病)
甲状腺の機能が異常になった場合も、前述のような症状があらわれる場合があるそうです。
甲状腺の病気のなかでもバゼドウ病という病気が疑われます。
バゼドウ病の症状として、動悸や手足のしびれ・震えがあげられます。
その他にも次のような症状が伴います。
甲状腺の腫れ、眼球が飛び出してくる、たくさん汗をかく、イライラが多い、不眠、たくさん食べているのに痩せてしまうなど
自律神経の機能が異常になった
心臓の脈は問題ない、脳の血流も問題ない、甲状腺も問題ないとわかった。でも、寝起き時に動悸、しびれ、息苦しいなどの症状があるという場合は、
自律神経の機能が異常になってしまったことが考えられます。
自律神経とは字のごとく、私たちがいちいち意識的に動かさなくても、神経が生命を守るために自らいろいろな働きをしてくれる神経です。
活動する、休む、体温調節、血流、眠る、内臓のはたらき、など数え切れないほどたくさんの仕事をしてくれています。
自律神経は、心臓の動きや呼吸にも大いに関係があるため、自律神経の機能が異常になってしまうと、動悸や息苦しいなどの症状があらわれる場合があります。
自律神経は交感神経と副交感神経とよばれる2つのはたらきがあるとされています。
交感神経は、主に日中活動するためにはたらく神経とされています。
一方、副交感神経は、主に夜休むためにはたらく神経とされています。
通常、睡眠をとるとき、主に副交感神経がはたらくようになり、心臓や呼吸の動きは落ち着いてくるのですが、
なんらかの影響によって、副交感神経がうまくはたらかなくなり、主に交感神経がはたらきすぎてしまうと、
寝て起きたときその影響によって、心臓がドキドキしたり、呼吸をしづらくなるというような症状があらわれることがあります。
その他
その他にも、血液中の糖分が低すぎる場合(低血糖症)も動悸、息苦しいなど自律神経失調症の症状と似たような症状があらわれるといわれています。
また、妊娠中も動悸や息苦しさがあらわれることは珍しくないそうです。
寝起き時の動悸などの症状をなくし、楽になる対処とは
では、つらい症状が少しでも楽になる対処や対策はないのでしょうか?
まずは、やはりちゃんと病院に行って、医師に診てもらって適切な治療を受けることが必要です。
医師に診てもらった結果、心臓、脳、甲状腺などの臓器には特に問題はなかった。その他にも特に異常はみうけられなかった。
でも、動悸・しびれ・息苦しさなどの症状は消えない、どうしたらいい?という場合があります。
そのような場合は、たいてい自律神経のはたらきが異常になってしまった可能性が高いです。
では、自律神経が本来のはたらきを取り戻すようにするにはどのような対策、対処をとればよいのでしょうか?
巷には自律神経を整える改善法がたくさん紹介されています。
ここでは、現役セラピストの立場から有効だと思われる方法を一部紹介します。
私が思う自律神経を整える一番の対処は、
姿勢を見直すことです。
自律神経の多くは背骨の中に存在しています。
背骨が歪んだり、曲がったりすれば、その中にある自律神経にも悪影響を及ぼしてしまい、正常にはたらかなくなることが大いに考えられます。
特に、頭首が体の前の方に出て、背中が丸くなり(猫背)、骨盤が後ろに倒れたような姿勢をとっていると副交感神経に影響がでてくる確率が高くなります。
なぜなら、副交感神経が集まっているところが、首の後ろのあたりと腰のあたりにあり、
背中が丸まっているような姿勢をとっていると、ちょうどその副交感神経が集まっているところが物理的に圧迫されるなど、悪影響を受けることが多くなるからです。
では、具体的にどうすればいいかというと、
常日頃から、背骨をまっすぐに(自然な湾曲がでる状態)する姿勢をとることです。
背骨をまっすぐにするには、骨盤を立てます。それから肩甲骨を背骨側に寄せるようにします。さらに、耳と肩のラインがそろうように頭首を位置させます。
さらに、できれば首の骨のズレや骨盤の歪みを矯正したほうがいいです。
なぜなら、首の骨のズレや骨盤の歪みが自律神経の異常なはたらきと大いに関係があるからです。
自律神経の異常なはたらきによる原因不明の症状があらわれている場合は、
多くの場合、1番上の首の骨が不自然な状態になっているか、骨盤が閉じ気味になっている、または動きが悪くなっていと考えられます。
自分で治すのは難しいと思いますので、専門家の力を借りたほうがいいでしょう。
このような対策をほどこすことによって、寝起き時の動悸、しびれ、息苦しさなどの症状がいつの間にか消えていくことが大いに期待できます。
以上、今回は、寝起き時の動悸、しびれ、息苦しさの原因と対処法などについてお伝えしました。
最後までごらんになっていただき、ありがとうございました。