上手な気持ちの切り替え方を探していますか?
気持ちを切り替えたくなる場面が多々ありますよね。
会社や職場での仕事でミスをしてしまったとき、上司に怒られたとき、お客からクレームを言われたときなど。
また、恋愛感情を抱いていた片思いの人に振られたとき、夫婦関係がうまくいかず離婚を考えたとき、子育てに悩んでいるときなど。
他にもいろいろと気持ちを切り替えて前に進みたいときがあると思います。
今回は、セラピストとして体や心の健康回復をサポートしてきたなかで得た、上手な気持ちの切り替え方をお伝えします。
気持ちの切り替えが下手で苦手、だから切り替えが遅い
自分は、気持ちの切り替えが下手で苦手だから、いつもなかなか気持ちが切り替わらなくて困っている。
誰かに怒られたことをずっと根に持っている。
何かの出来事で落ち込んだ時があり、それをずっと引きずっている。
いつも先のことを考えてしまい、常に不安な気持ちになってしまう。
こんなふうに苦しんでいる人が少なくありません。
気持ちの切り替えが早い人と遅い人の違いとは
ところで、気持ちの切り替えが早い人と遅い人がいます。その差はなんでしょうか?
いろいろな違いが考えられると思いますが、そのひとつに脳の状態の違いがあげられるのではないかと思います。
私たちの脳内では、神経伝達物質(脳内ホルモン)と呼ばれている物質が分泌されているといわれています。
セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンをはじめ、他にもさまざまな種類があります。
これらの物質の種類やその分泌状況によって、私たちの気持ちや感情が変わってくるといわれています。
例えば、セロトニンの分泌の状態によって、気持ちが安定したり、不安になったり、また、ドーパミンの分泌の状態によって、やる気がでたり、でなかったりするといわれています。
この脳内物質のはたらき状況によって、気持ちの切り替えが早くできたり、できなかったりするのではないかと考えます。
では、他に気持ちの切り替えが早い人と遅い人の違いはあるでしょうか?
私は、出来事に対する自分へのこだわり度の違いがあげられるのではないかと思います。
気持ちの切り替えが早い人は、出来事に対する自分へのこだわり度合いが弱いのだと思います。
つまり、出来事と自分の気持ちをあまり関連付けない。出来事は出来事として流してしまうことが上手なのではないかと思います。
一方、気持ちの切り替えが遅い人は、出来事に対する自分へのこだわり度合いが強いのだと思います。
つまり、出来事と自分の気持ちをすぐに関連付けてしまう。出来事と気持ちがセットになったものを、なかなか流さずに留めておいてしまうのではないかと思います。
ようするに、気持ちの切り替えが遅い人は、他人や出来事のせいでなかなか気持ちが切り替わらないと思っているけど、
実は、自分のことばかり考えて、自分にこだわり続けているのが原因ではないかと思います。
上手な気持ちの切り替え方とは
では最後に、上手な気持ちの切り替え方を紹介します。
気持ちを切り替える方法はいろいろとありますよね。
音楽を聴く、本を読んで名言を知る、旅行をする、買い物をする、食べる飲むなど、他にもさまざまな対処があげられると思います。
それらの対処方法を実践されることもよろしいかと思いますが、ここではセラピストとして活動してきたなかでわかってきた、実用的な方法を紹介します。
1つ目は、脳内神経伝達物質のはたらきを自然な状態に戻すために、体を動かすことです。
こちらもさまざまな対策があげられますが、私のおすすめは、とにかく体を動かすことです。
近年の研究によって、運動することで脳内神経伝達物質の分泌が正常になるとの結果が多く報告されているそうです。
私自身もクライアントさんも、運動することで気持ちが切り替わるという実感があることが多いです。
ここでのポイントは、心で気持ちを切り替えようとしないで、とにかく体を動かしてしまうということです。
そうすると、いつの間にか気持ちが切り替わっていることに気づくと思います。
ジムに通ってダンベルトレーニングや有酸素運動をしてもいいですが、そこまでしなくても、散歩をしたり、掃除をしたりすることでも効果が期待できます。
2つ目は、気持ちを上手に早く切り替えようとしないということです。
気持ちを上手に早く切り替えようとすればするほど、実は、なかなか気持ちが切り替わらないと考えます。
それよりも、今どんな気持ちがしているんだろう?とか、次にどんな気持ちがでてくるんだろう?と
自分の心の状態に注意を向けて、様子をながめることをおすすめします。
これがうまくできるようになると、嫌な気持ちが消えてしまったり、出てこなくなったりします。
今回は、上手な気持ちの切り替え方についてお伝えしました。
さいごまでごらんになっていただき、ありがとうございました。