ストレスの影響で喉がつまるという感覚をもつ人がたくさんいらっしゃいます。



他にも、ストレスの影響で喉の異物感、喉が締まるような感じ、息苦しい感じなど、人によってさまざまな感覚があらわれる場合があります。

病院に行って喉を検査してもらっても、特に異常はないと診断される場合が多いです。

本人にとっては、異常はないはずなのに異常があるという困った状況になってしまいます。



何か良い改善法や対処法はないのでしょうか?

今回は、セラピストとして活動してきたなかで得た、ストレスの影響で喉が詰まる感じを改善するような方法をお伝えします。

ストレスで喉が詰まる感じがする?

私は、ストレスに悩んでいらっしゃる方が回復されるようなサポートをしていますが、

過度なストレス状態が継続している人たちによくみられる特徴がいくつかあることがわかってきました。



そのひとつが、喉が詰まる感じや喉に異物が存在する感覚です。



ストレスと喉が詰まる感覚との関係について、多くの専門家から、その原因や対処法・対策などについて解説されています。

そのような一般的な対処法や対策を参考にして実践されるのもいいでしょう。



ここでは、現役セラピストとして実際に活動している私の実体験からわかってきた実用的な情報をお伝えします。

ストレスで喉がつまる人の特徴や考えられる原因

喉が詰まる感じや喉に違和感を感じる人たちに、さらに次のような傾向があることがわかってきました。



1つ目は、首の筋肉(胸鎖乳突筋)が異常に硬く緊張していることです。

病院で検査しても異常なしと診断されたけど、喉が詰まる感じがある人たちに多くみられる傾向のひとつとして、首の筋肉(胸鎖乳突筋)が異常に緊張していることがあげられます。

この首の筋肉(胸鎖乳突筋)は、顎の下あたりから鎖骨の上あたりにかけてついている筋肉ですが、特に顎の下あたりの部分が、より硬く緊張している場合が多いように感じられます。



この首の筋肉は、首の横、および前についています。そのため、異常に緊張して硬くなってしまうと、喉がつまる感覚がでてくるのかもしれません。

また、これに関連して側頭部(こめかみより少し上のあたり)、顎周辺の筋肉も過度に緊張している場合も多いです。



過度のストレス状態が続いてしまうと、無意識のうちに歯を強く噛みしめていて、その影響がこれらの筋肉の異常を引き起こしているのかもしれません。



2つ目は、言いたいことを言えずに、我慢することが多いことです。

喉が詰まる感覚がある人とよく会話をすると、言いたいことを言えずに我慢することが多い傾向があるように思います。

喉は声を出すはたらきと多いに関係があります。言いたいことがあるのにもかかわらずに、それを言わずにグッとこらえてしまうことを繰り返すと、

そのエネルギーのようなものが発散できずに喉に溜まってきてしまい、それが喉に異物のようなものが存在してしまう感覚を引き起こしているのかもしれません。



ちなみに、まれに言いたいことをずけずけと言い過ぎる人にも、喉がつまる感じがあらわれることもあるようです。

ストレスで喉がつまる感じの改善法、対処法

では、喉がつまる感じを改善または解消するにはどうしたらよいのでしょうか?

多くの専門家からその改善法・対処法などがいろいろと解説されていますが、ここではセラピストである私の観点からおすすめする方法をお伝えします。



1つ目は、首の筋肉(胸鎖乳突筋)の過緊張を緩めることです。



首の筋肉に対して直接つまんだり、揉んだりしてマッサージしてもいいですが、直接マッサージしてもなかなか緊張がとれない場合があります。

そんなときは、次にしめすような筋肉を緩めると首の筋肉が緩んでいく場合が多いです。

・側頭、こめかみより少し上にある筋肉
・顎周辺の筋肉
・腕の内側、肘近くにある筋肉
・胸の上、脇近くにある筋肉
・腰、骨盤淵のすぐ上にある筋肉



それから、もしかしたら無意識に歯を強くくいしばっているかもしれないので、普段から上の歯と下の歯の間を少し空けるような意識をもつといいです。



2つ目は、言いたいことを言えない癖をなおすことです。

ところで、なぜ言いたいことを言えないのでしょうか?



相手に嫌われてしまうからでしょうか。

相手に自分が良く思われたいからでしょうか。



自分さえ我慢すればその場が丸くおさまるからでしょうか。

波風を立たせて面倒なことにしたくないからでしょうか。



でも、それで本当によいのでしょうか?

表面的には事なきを得たようにみえますが、実はその奥で悪化しているということはないでしょうか?



言いたいことを言えない癖をなおすことはなかなか難しいと思いますが、体は喉の不調をとおして、あなたに本当のことを言って欲しいと訴えているのかもしれません。



3つ目は、脳(脳幹)を休めることです。

過度のストレス状態が続いているときは、脳、特に脳幹と呼ばれるところが疲れすぎている可能性が大きいです。

脳幹が疲れすぎていると、自律神経のバランスが乱れたり、免疫力が下がったり、ホルモン(内分泌)バランスが崩れたりして、体にさまざまな不調があらわれてしまいます。



では、脳幹の疲れをとるにはどうしたらよいのでしょうか?

ひとつは、体の筋肉を緩めることです。体の筋肉を緩めることで、筋肉がリラックスします。筋肉がリラックスするとそのリラックス信号が脳に伝わります。その結果、脳の疲れがとれやすくなります。

体に負担のない優しいマッサージや気持ちの良いストレッチなどがおすすめです。



それから、五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)を休めることもいいと思います。

過度のストレス状態のときは、五感を通して外界から情報を脳にインプットしすぎている可能性が大きいです。

なので、五感を通して脳にインプットされる情報を、できるだけ制限するのがいいかと思います。



もしくは、自然の情報を脳にインプットするのもいいかと思います。山、森、海、花などを見る、鳥の声、川の音を聞く、新鮮な空気を吸う、自然なものに触れるなどです。



今回は、ストレスで喉がつまる感覚があるときの実用的な対策などについてお伝えしました。

最後までごらんになっていただき、ありがとうございました。