息がしにくいときは、何かの病気に罹ってしまったのかと心配になりますよね。
息がしにくいという症状でも、その影にはいろいろな病気の可能性があります。
また、特定の病気ではないのに息がしにくいという場合もあります。
息がしにくいときは、どんな病気の可能性がるのでしょうか?
息がしにくいとき、考えられる病気とは
息がしにくいとき、次のような他の症状をともなう場合、それぞれに考えられる病気をあげてみます。
●息をすると、ヒューヒュー、ゼーゼーとなる
●寝るとき、寝る前、夜中などにおこりやすい
→ 気管支喘息
●突然、呼吸がはやくなる
●手足がしびれてくる
●手足が動かなくなる
→ 過呼吸症候群
●突然、息がしにくくなる
●胸の痛みもある
●咳もでてくる
→ 自然気胸
●突然、息がしにくくなる
●かなり胸が痛い感覚がでてくる
●足がはれる、赤くなる
→ 肺梗塞
●咳、痰が多くでる
●呼吸するときヒューという音がする
●痩せてくる
→ 肺気腫
●空咳、だんだんと咳が多くなる
●顔や足がむくんでくる
●手指の先が太くなる
→ 肺線維症、間質性肺炎
●動悸がある
●疲れやすい
●だるくなる
→ 心不全
当てはまる症状がある場合は、病院に行って適切な検査、治療をされることをおすすめします。
検査しても特定の病気が見つからなかったときは
息がしにくいので心配になり、病院に行って検査したけれども特定の病気が見つからずに原因がよくわからないと診断を受ける場合があります。
そのような場合は、自律神経のはたらきの乱れが影響している可能性が考えられます。
自律神経には交感神経と副交感神経とがあるとされています。
交感神経が優位になると体は活動し、副交感神経が優位になると体は休む状態になっていきます。
通常この交感神経と副交感神経は絶妙なバランスをとっているのですが、
なんらかの原因により、そのバランスが崩れると、なかなか休む状態になりにくく、多くの場合常に活動し、緊張する状態が続くことになってしまいます。
そうすると、筋肉が緊張した状態が続くようになり、特に喉、胸、横隔膜、お腹などの筋肉が緊張して弛緩されにくくなり、
息がしにくい他、喉の違和感、胸が苦しい、眠れないなどの症状があらわれることが多いです。
現役セラピストからの実践的なアドバイス
では、どのようにしたら自律神経のバランスを取り戻し、息をしやすくなるのでしょうか?
ここでは、セラピストとして自律神経のバランスを崩した人たちが改善するような支援をしてきたなかで得た
体が楽になったとの感想が多い対処法、改善法を紹介します。
その1:
自律神経のバランスが崩れ、交感神経が優位の状態が続いているときは、骨盤が閉じ気味になっている傾向があります。
なので、自律神経のバランスを取り戻すには、骨盤を開くようなはたらきかけをしてあげるといいです。
自分でできる方法としては、床にお尻をつけて、左右の足の裏をあわせて、膝をできるだけ床に近づけるようなストレッチをすることを続けると、うれしい結果になることが多いです。
その2:
自律神経のバランスが崩れ、交感神経が優位の状態が続いているときは、肩甲骨が体の外側に広がりすぎている傾向があります。
なので、自律神経のバランスを取り戻すには、肩甲骨を背骨側に寄せるようなはたらきかけをしてあげるといいです。
具体的な方法は、肩甲骨を背骨側に寄せることを意識しながら手を体の背面で組んで、組んだ手をできるだけ上の方へあげるような動作をします。
また、この動作にあわせて、あごをやや上に向けて、喉や胸のあたりの筋肉を伸ばすような、広げるような意識をするとさらによいと思います。
この動作を習慣にしていくと、うれしい結果になることが多いです。
このような対処をすることを続けることによって、自律神経が自然にはたらきをするようになり、息がしにくいという症状もしだいに気にならなくなっていくことが期待できます。
以上、今回は息がしにくいとき、考えられる病気や実践的な対処法などをお伝えしました。
最後までごらんになっていただき、ありがとうございました。