norimonoyoi01

乗り物酔いしやすい人と、しにくい人がいます。

その違いは何でしょうか?

また、乗り物酔いしやすい食べ物と、しにくい食べ物があります。

どのような食べ物が乗り物酔いしやすくて、どのような食べ物が乗り物酔いしにくいのでしょうか?

乗り物酔いしやすい人としにくい人との違いとは

乗り物酔いしやすい人は、しにくい人と比べると、三半規管が弱い傾向、および自律神経のバランスが崩れやすいという傾向があるそうです。



三半規管とは何でしょうか。

三半規管とは、頭の中、耳の奥にあって、主に平衡感覚を司る器官とされています。

自律神経とは何でしょうか。

その多くは背骨の中にあって、内蔵や血管の動きをはじめ、生命を維持するためにかぞえきれないくらいのさまざまな働きをしてくれている神経です。

主に活動状態に関係する交感神経と主にリラックス状態に関係する副交感神経とに分けられています。



ところで、なぜ乗り物酔いが生じるのでしょうか?

平衡感覚は前述した三半規管の他に、視覚や筋肉の動きなどでも感知されています。

乗り物などに乗ると、この三半規管が感知した情報と視覚や筋肉の動きから感知した情報にズレが生じることがあります。

感知した情報を脳がうまく統合できないとき、乗り物酔いというような症状があらわれるのです。

三半規管のはたらきが弱いと、この情報のズレが大きくなり、乗り物酔いが生じやすくなってしまいます。



なお、三半規管の弱い、強いというのは、生まれつきの体質なのでしょうがない面があるのですが、

生まれつき三半規管が弱い人でも、訓練によっては、そのはたらきを強化できるそうです。

乗り物酔いしない方法、しにくくなる方法

乗り物酔いしやすい人が、乗り物酔いしない方法はないでしょうか。

その方法を要約すると、

・三半規管を鍛えること
・自律神経が自然にはたらくようにすること

です。



では、三半規管はどうやったら鍛えられるのでしょうか。

次にその鍛え方をいくつか紹介します。


積極的に、回転する・揺れる運動をしてみる

三半規管は後天的に鍛えられるようです。

フィギュアスケートの選手はくるくると回る演技をします。その度にいちいち酔っていてははなしになりません。

小さいころからなんども回転する訓練などをしているため、三半規管が強化されて酔わなくなっていると考えられます。



一般の人でも、三半規管を鍛えればある程度は強化が期待できるようです。

日々、体を回したり揺らしたりする運動をすることを習慣にしてもよいでしょう。

回転するイスを使ってもいいでしょう。近くに公園があればブランコに乗るというのもいいでしょう。

そのときのポイントとしては、なるべく一点を見つめながら回ったり揺れたりするといいそうです。


後ろ向きで歩く

後ろ向きで歩く訓練をしてもいいでしょう。

そのときは、物にぶつかったり、転倒しないような環境で行い、安全を確保してから行いましょう。

バランスボールに座ってみる

バランスボールを使ってみるのもいいと思います。

予想外の動きをする場合がありますから、視覚や筋肉からの情報と三半規管の情報にズレが生じることになります。

はじめのうちは気持ち悪くなることが多いかもしれませんが、続けていくと三半規管が鍛えられて平気になってくるでしょう。



では、自律神経が自然にはたらくようにするにはどうしたらよいのでしょうか。


毎日の姿勢に気をつける

頭が体の前側にでて、背中が丸まったような姿勢は自律神経によくありません。

自律神経がよくはたらくような姿勢は、骨盤を立てて、背骨をまっすぐ(自然な湾曲)にし、肩甲骨を背骨側に寄せて、耳が肩のラインとそろうように頭首を位置させるような姿勢です。

日ごろからこのような自然な姿勢をとることを意識していると、自律神経がよくはたらくようになります。


首、肩、背中が硬く緊張しないように気をつける

首や肩や背中にある筋肉や他の組織が硬く緊張した状態だと、自律神経がよくはたらきにくくなってしまいます。

首や肩や背中にある筋肉や他の組織が硬くならないように、マッサージしたりストレッチしたりして柔らかな状態が続くように注意しましょう。


1日のうちで脳を休める時間をつくる

現代社会で生きている私たちは、アレコレ考え事が多かったり、いろいろな感情を表現したり、脳がオーバーヒート状態になりがちです。

脳がそのような状態になってしまうと、それが自律神経にもよくない影響を及ぼしかねません。

なので、1日のうちで10分でもいいですから、脳を休める時間を積極的につくりましょう。



脳を休めるには、「脳を休めるぞ」と考えても休まりません。

おすすめは、体の感覚に意識を向けることです。

よく推奨されている方法は、呼吸に集中するという方法です。

他にも、心臓の動きでも、体の温かさや冷たさ、体の内側の音などに意識を向けてもいいです。

このようなことを習慣にしていくと、脳が休まる状態が増えていき、自律神経も自然なはたらきをするようになっていきます。

乗り物酔いしやすい食べ物としにくい食べ物

さいごに、乗り物酔いしやすい食べ物、しにくい食べ物をいくつか紹介します。

乗り物酔いしやすい食べ物

脂っこい物、揚げ物、乳製品、玉子(卵)、柑橘類(オレンジジュースなども)

これらの食べ物は、胃腸を刺激したりして、胃もたれ、むかつきの原因になるおそれがあります。


乗り物酔いしにくい食べ物

生姜(しょうが)、梅干、炭酸水、ガム、チョコレート、アメ

これらの食べ物は、胃のはたらきを鎮静化したり、調整したり、自律神経を整えるはたらきがるとされています。



以上、今回は、乗り物酔いしやすい人の特徴や対処法、食べ物などについてお伝えしました。

最後までごらんになっていただき、ありがとうございました。