冷え性でお困りの人も多いでしょう。

いろいろな関係性、影響が考えられています。

そのひとつに、冷え性とお腹の関係があげられます。



なぜ、冷え性とお腹なのか?

また、お腹に対して何か対策をとると冷え性が改善するのでしょうか?

今回はこれらのことについてお伝えします。

冷え性とお腹の関係

冷え性とお腹に関しては、解剖学的や生理学的にその因果関係が説明できるのかもしれませんが、

ここでは、現役セラピストとして活動してきたなかでの実体験からわかったこと、考えられることなどをお伝えします。



冷え性でお困りの人たちをよく観察しますと、お腹が冷たい場合や張りがある場合や硬い場合が多く見受けられます。

特に女性がこのような状態になっていることが多いです。



冷え性の症状として多くとりあげられることに、手足が冷たくなってしまうという症状があります。

身体にとって全てのパーツが大事だと思いますが、その中でも優先順位をつけるとすれば、内臓が詰まっている胴体部が手足よりも優先順位が高いと思われます。

そのため、身体はまず胴体部を温めることを優先し、手足を温めるのは後回しにしているのではないかと考えます。



特に、お腹には腸があり、そこでは必要物(栄養素)の吸収と不要物の排泄のはたらきを担っています。

この重要な器官があるところが温まらないと手足をはじめ他の部位もあたたかくなっていかないのではないかと考えます。



それから解剖学的や生理学的には証明されていないと思いますが、

下腹部に臍下丹田と呼ばれている重要なポイントがあるのではないかとよくいわれています。

臍下丹田とは簡単にいうと生命活動を行うためのエネルギーの中枢のひとつと考えます。

ここのはたらきが悪くなりエネルギーをつくることや身体に流すことができなくなると、体が冷えてしまうのではないかと考えます。

お腹に対するアプローチで冷え性を改善するには

では、お腹に対してどんな対策をとれば冷え性が改善することが期待できるのでしょうか?



まずはシンプルにお腹を温めることがよろしいかと思います。

低温火傷に注意してあたたかいカイロなどをお腹に使用するのもよいでしょう。

さらに、腰(仙骨付近)、そけい部(太もも付け根あたり)、太ももの内側などにもあたたかいカイロを使用するとさらに効果的です。



また、お腹が硬い場合はマッサージなどを行ってもよいでしょう。

ただし、お腹はとてもデリケートな部位ですので決して強いマッサージは行わずに優しく行いましょう。



おへその周りを6箇所ぐらいに分けて、1箇所に対して手のひらでグルグルと何回か右回りにまわすようにマッサージするとより効果的です。

なお、お腹の硬いのがなかなか緩まないときは、太ももの内側をマッサージするとお腹が緩む場合が多いです。

冷え性改善が期待できるお腹対策

さいごに、お腹をはじめ手足、体全体があたたかくなる場合が多い呼吸法を紹介します。



はじめに、良い姿勢をとります。骨盤を立てて背骨をまっすぐにするような姿勢です。

次に、ゆっくりと空気を吐き出します。



次に、ゆっくりと空気を吸います。

このとき、下腹を少し凹ませ、お尻の穴をできるだけ締めるようにします。

イメージとしては、下腹と肛門で締めた空間に吸った空気をぎゅーっと押し込めて圧縮する感じです。



次に、もう空気を吸えなくなったら、ゆっくりと空気を吐きます。

このとき、先ほど下腹で圧縮した空気を全身に放射状に拡げるイメージで空気を吐き出します。

手や足の指先からも空気が放たれるようにイメージします。



これらの動作を好きなだけ繰り返します。



この呼吸法がうまくできると、お腹、手足、体全体があたたかくなってきます。

ちなみに私の場合は、この呼吸法を行うとあたたかいというよりは、火がついたように熱くなってきます。

参考にしてみてください。



今回は、冷え性とお腹の関係、改善法、対策などをお伝えしました。

さいごまでごらんになっていただき、ありがとうございました。