腰痛に悩まされる妊婦さんは多いです。妊婦さんの約7割りは腰痛に苦しんだことがあるともいわれています。
腰が痛いという症状の他にも、おしり痛、股関節痛、背中痛、坐骨神経通などの症状に苦しんでいる妊婦さんもいらっしゃいます。
中には、起き上がれない、歩けないなど、深刻な問題を抱えていらっしゃる人もいます。
今回は、そのようなお悩みに対して、少しでも症状を和らげるような、緩和できるような改善法、対処法などをお伝えします。
腰痛で妊婦さんが歩けないとき実用的な改善法
腰痛がひどくて歩けないほどの妊婦さんは、どのような対策をとったら、どのように対処したら、症状が緩和されるのでしょうか?
さっそく効果が期待できる対処法、解消法をいくつかあげてみましょう。
腰椎椎間板ヘルニア、すべり症など腰の病気になっていないか検査してもらう
まずは念のため、できたら整形外科で腰に関係する病気になっていないか医師に診てもらうことをおすすめします。
その腰の痛みが、実は腰椎椎間板ヘルニア、腰椎すべり症、腰椎分離症、脊柱管狭窄症などの腰の骨の病気の可能性もないとはいえません。
また、仙骨や尾骨のトラブル、仙腸関節や股関節などに炎症が起こっている可能性も考えられます。
この場合は、一般的な妊婦さん向けの腰痛対策では解消されませんので、医師による適切な治療が必要となります。
自力で歩けない場合は、家族やその他の人の力を借りてでも病院に連れて行ってもらって、検査・治療など適切な処置を施してもらいましょう。
骨盤を締める
病院で医師に診てもらったところ、腰の病気に関連する異常は特に検出されなかった。
でも、腰が痛いという場合はどうしたらよいのでしょうか?
対処のひとつとして、骨盤を締めることがあげられます。
出産するためにさまざまな体の変化があらわれます。
そのひとつに骨盤が広がっていくという変化があらわれます。
これは自然な現象ですので、無理に治すことは赤ちゃんに悪い影響を与えかねません。
なので出産のために生じている腰痛は根本的に治せませんが、一時的に痛みを和らげる、緩和させることはできます。
その方法が骨盤を締めるという方法です。
専門の骨盤ベルトを利用してもいいですし、普通のベルトや帯や紐などでもある程度は効果が期待できます。
骨盤を締める位置ですが、骨盤の上の方、真ん中、下の方(おしりや股関節を含む)など、いろいろと締める位置を変えてみると、楽になるポイントがありますので調整してみてください。
腰、おしり、太ももなど腰痛に関連する筋肉をほぐす
その腰痛が腰の病気ではなく、出産準備のため現れている場合の対策をもうひとつあげてみます。
もうひとつの対処として、腰痛に関連する筋肉をほぐすことがあげられます。
実は、腰痛といっても、腰の筋肉が原因とは限りません。
次にしめすような筋肉の異常が、腰痛を引き起こしている場合も少なくありません。
お腹、おしり、太もも、ふくらはぎ、足の裏、肩甲骨の内側、胸の上、首など
これらの筋肉のうち、どれかの筋肉が異常に緊張しているとき、腰痛が生じる場合があります。
なので、これらの筋肉にあらわれている異常な緊張をほぐしてあげると腰痛が減り、体が楽になるケースが多いです。
ただし、妊婦さんの場合は体がデリケートな状態になっていますので注意が必要です。
まずお腹は触らないほうが無難でしょう。
それから、筋肉をグイグイと押すなど強い刺激は避けるべきです。
ちなみに、筋肉に対してはやさしい刺激を与えたほうが緊張は緩んでいきます。
また、筋肉を揉んだり叩いたりするよりも、ストレッチしたほうが筋肉が緩むことも多いです。
なかなか自分自身では筋肉をほぐすことが難しい場合は、整体やカイロプラクティックなどの専門家の力を借りましょう。
最近は、妊婦さん専門の整体やカイロプラクティックがありますから、それらを探してみるのもよいでしょう。
無理に抵抗しない
前述したように妊娠すると出産するために、体がその準備をはじめます。そして、さまざまな体の変化があらわれます。
お腹が大きくなり重くなります。そのままだと体は前に倒れてしまいます。倒れないようにするために腰に大きな負担がかかりやすくなります。
それから、出産するために骨盤が広がっていくという変化があらわれます。
特殊なホルモンによってこのような生理的な現象が生じるようです。
この特殊なホルモンによって、骨盤に関連する靭帯や関節が緩みやすくなります。
このとき、人によってはひどい痛みを感じる場合があります。
これは自然な現象なので、可能ならばあまり無理して抵抗ぜずに静かに時を待つのがよろしいかと思います。
腰が痛くて歩けないのなら、無理して歩かずに、横になって安静にしているのはどうでしょうか。
出産するための大事な体の変化なので、仕方がない面が大きいのですが、
そうはいっても痛みが生じている妊婦さん本人にとっては、わかっているけど痛いのはイヤというところが本音でしょう。
そのようなときは、前述したように骨盤を締める、関連する筋肉をほぐすなどの方法でしのいでいきましょう。
また、起き上がれなかったり、歩けなかったりするときは、その状態で動かせる部位を動かしてみたり、体を温めたりすると血流がよくなり、ある程度痛みをやわらげてくれます。
妊婦が腰痛で歩けない、仕事に支障をきたさないために
ところで、妊婦さんが腰痛で苦しむ時期は、比較的妊娠後期が多いようですが、
初期でも中期でも腰の痛みが生じる場合もあり、いつから腰痛がでるとは人によってさまざまでわかりません。
産後の腰痛で悩む人も少なくありません。
なので、仕事をしている妊婦さんは注意しておいたほうがいいでしょう。
急に腰痛になったり、起き上がれなくなったり、歩けなくなったりする場合もあり、急に欠勤となる可能性も十分考えられます。
こうなったとき、会社も職場の仕事仲間にも迷惑がかかることになってしまうでしょう。
なので、不測の事態に備えて、妊娠がわかったら早めに自分が休むことになっても仕事に支障をきたさないように、なんらかの対策をとっておいたほうがいいでしょう。
以上、今回は腰痛で悩む妊婦さんに対して、少しでもお役に立てるような情報をお伝えしました。
最後までごらんになっていただき、ありがとうございました。